第5章 さよならの直前:マスルール
マスルールSIDE
「あ、ジャーファルさんとマスルールさん。」
仕事と言うのは船に荷物を積むことだった。
すると、そこにはセリシアがいた。
「おや、君は・・・。ああ、君でしたね、辞めた女中とは。」
「なんかすいません。」
何かジャーファルさんはしってるのだろうか。
いや、それはいいか。
「それで、手伝いってこの船ですか。」
「ああ、うん。その荷物を入れてほしいんだ。果物だから、優しく扱ってね。」
「はい。」
セリシアは目を合わせようとしない。
そんなに嫌われてたんスかね、俺。
「じゃあ、私はここで。マスルール、後は頼んだからね。」
「はい。」
果物が入った箱はそんなに重くない。
これならすぐにやれそうだ。