第1章 SHE IS MY.../ジャン
「ここ……挿れてもいい?」
上目遣いを繰り出すジャン。
ゴールドがかった茶色の瞳が淫猥な熱を帯びている。
『……っ』
少し視線を彷徨わせた後、はこくりと頷いた。
その返事を聞いたジャンは心底嬉しそうに笑みを浮かべると、包帯が巻かれた手を軽く振って見せる。
問いたげな。
対するジャンは企み顔だ。
「脱がせて……?」
“もう片方の手があるじゃないですか”
はそんな台詞を思い浮かべたが、なんだか野暮な気がしたので言わないでおいた。
『仰せの通りに』
従順にそう答えると褒美だとばかりに分隊長からキスが降ってくる。
ジャンの唇に答えつつはスラックスのジッパーに手を掛けるのであった。