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『テニプリ』夢小説

第13章 青学☆不二 周助 編


デートは思いの外、早くに訪れた。


と言うのも、学校で頻繁に顔を合わす機会を作ったからにならない。


偶然を装ってね。


僕のことを好きになってくれる女の子は、僕の想像以上に居てくれる。


でも…僕が望むのは彼女だけ。


彼女に似たような姿を見かける度に、目で追ってしまうほど重症のようだ。


彼女じゃないとわかっていても…。



彼女が他の男子と話をしているのを見かける度に、心が穏やかでいられなくなる。



僕がこんな風に心乱される日が来るなんて…。



それでも、彼女から声をかけてくれたり、メールが送られると嬉しくて…。


いつか、こんな風に君も僕を想ってくれる日が来るのかな?




今日は、待ちに待ったデート。



流行る気持ちを押さえながら、待ち合わせの駅へと向かう。


姉さんが近くを通るからと、車に乗せてくれた。



姉さんは占い師をしていて良く当たると評判だ。そんな姉さんに占って貰うといい方向へ行くと言われたんだ。



駅に到着すると、既に彼女の姿があった。



真っ赤な車から降りてきた僕を、複雑そうな顔で見ている。


僕は手招きをすると、おずおずと近づいてきた。


不二『待たせてしまったね。』



巻村『い、いえ…私も来たばかりです。』


不二(姉)『初めまして。私は、姉なんだけど此れからも周助と仲良くしてあげてね。』



巻村『お姉さん…?あ、は、はいっ!此方こそ。』


深くお辞儀をしている彼女に姉さんは微笑ましそうに笑って去っていった。


不二『ゴメン。姉さんが言ったことは気にしなくていいよ。』


巻村『は、はい。綺麗な人ですね。』



不二『どうかな?身内だから、そういうのは分からないけど。でも、誉めてくれてありがとう。さ、行こうか。』







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