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『テニプリ』夢小説

第1章 立海☆仁王 雅治 編


暫く、何の返答もなかった。



急かすことなく、ただ、榊の頭を撫でていた。



榊『……安心しちゃうんです。』


仁王『ん?安心か?』



榊『先輩はいつだって余裕があって……だからあの時、甘えてしまいそうで……。』





仁王『恋人なら、甘えることは特別だからこそ。その【特別】なことを、俺は望んだんじゃよ。』





榊『そんなの、ただのお荷物なんじゃ……。』



仁王『それは違うぜよ。【当たり前】のことじゃろ?』



榊『当たり前?』



仁王『当たり前だと思えばいい。幾らでも甘えさせてやるぜよ。お前が望むなら。』





榊『……先輩、後で後悔しても……っ!?』



俺は抱き寄せて、彼女にキスした。



仁王『これで契約は成立じゃ。反論は受け付けんからのう。』


榊『い、い、今っ!?』



仁王『恋人同士なら構わんじゃろ。』



口をパクパクさせては、顔が赤くなったり青くなったりしている。



仁王『折角、恋人同士になったんじゃ。これからは名前で呼んでもらおうかのう。な?瑠璃亜。』


どうやら、観念したようで……真っ赤になったまま小さく頷いた。



では、早速……。



瑠璃亜の手を引いて、教室へと戻る。



辺りを見回して、一つの集団に目を止めた。




仁王『お前さんらに感謝せんといかんな。』



?『感謝?』



仁王『お前さんらがきっかけをくれたんじゃからのう。お陰で俺の片想いに、終止符をうてたんじゃよ。』



その集団は、意味を理解したようで顔色が青くなった。



仁王『だが、感謝はするが見てみぬフリは彼氏として出来ん。自分の身が可愛いなら俺の女に良からぬ真似はせんことじゃ。』


泣きながら教室から出ていく輩たち。



?『相変わらずですね……仁王先輩。でも、瑠璃亜ちゃんを守ってくれてありがとうございました。』



仁王『安藤?お前さんはこのクラスだったのか。』


安藤『はい。ね?瑠璃亜ちゃん。私の言った通りだったでしょ?』





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