第12章 四天宝寺☆千歳 千里 編
?『姉ちゃんを気に入るなんてどういう趣味してんだか…。』
姉ちゃん?えっ…姉ちゃん?
真弓『皇成の意地悪!そんなこと言ったら私…。』
泣きそうになった彼女を見て、そっぽを向いたままこう言った。
真弓(皇成)『こんなんでも、たった一人の姉だから……愛想つかさないようにお願いします。』
あ、逃げてった…。
真弓『酷いよ…皇成ってば。』
千歳『照れ屋なだけたい。さ、行くばい。』
差し伸べた手を、彼女は恥ずかしそうにとった。
彼女の家まで、たくさんの話をした。
俺の話す言葉の意味を知りたいが為に、九州弁の辞書を買ったとか……本当に、むぞらしか(可愛らしい)。
これからは、散歩に出掛けても…彼女の元に帰りたいと思うだろう。
どんな場所に行っても、あの笑顔を見たいと思ってしまうだろう。
嫌、どうせなら……この手を引いて、一緒に……。
それから暫く……。
白石から、合同合宿の話を聞かされた。
期限は2週間。長いばいね。楽しみたい。
でも、2週間……。
その間は葉音(はおん=真弓の名前)に会えない。
きっと、しょげるとよ。
そんなことを考えていると、白石から同伴していいから口説き落とせと言われたばい。
一人では怪我したりしないか心配たいね。
嫌、本心は……傍に居て欲しいとよ。
では…。口説き落とすとするばい。
葉音なら、来てくれると信じて……。
千歳 編 終わり