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『テニプリ』夢小説

第12章 四天宝寺☆千歳 千里 編


女の子の分の電車賃を出す話を持ちかけると、神様なみのようにお辞儀をされた。


大袈裟ばいね。ま、気持ちは分かるかもしれんと。



一時間の間、半分ほどは意味を理解していないようだったが、分かろうとしてくれた会話。


目的地の駅まで、これまた一時間。



気疲れしたみたいで、電車に乗って10分後には俺に寄り掛かり熟睡中。



可愛いとよ。微笑ましく、女の子の長いまつげや白い頬を見ていた。



そろそろ時間ばいね。


女の子を揺り動かし、まだ寝惚けている女の子の手を引いては電車を降りた。



これまた、平謝り。面白い子やね。


女の子の荷物は事情を話して、明日には戻って来ることとなった。



千歳『良かったばいね。』



?『はい。本当にありがとうございました。千歳さんは命の恩人です。』



この女の子の笑顔は何度見ても、本当に可愛らしい。一生懸命なところもええとよ。また…ほおっておけないところも。


千歳『本当に、むぞらしか。』



?『むぞ?』



千歳『ハハ…送るとよ。』



辺りはすっかり暗くなって来ていた。


経った数時間だったが、女の子は俺に信頼をおいてくれたようだ。



電車賃の返金は遠慮したが、聞き入れてはくれず……また、会う約束をした。



女の子を送る途中、女の子がそそっかしいところや見た目に似合わず芯が強いところを知ることとなった。



そして……何よりも、両親がパン屋を営んでいるようで、その話を愉しげに話してくれた。


一度、立ち寄ってみるばい。


お薦めのパンを食べてみたいとよ。


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