第11章 四天宝寺☆財前 光 編
ある放課後……忘れ物を取りに部活が終わってから教室へと行った。
財前『あ、あった…。数学ドリル。ん?』
ドリルを引っ張り出した時に、何やら紙切れみたいなんが床に落ちた。
財前『何やろ…。あ、これ…。』
内容は告白。
で……最後に書いてあった名前を見て…目が点。
財前『佐々木って…。』
数分前の記憶を呼び戻す。
そう…たった5分前。
靴箱で偶然会って、言葉を交わした佐々木。
普通に会話したけど…?
ワケわからん…。
告白なら、直接言うてくれたら……恥ずかしかったとか?嫌、それはないやろ…。
あんなに普通やった……。
何度も、ラブレターらしきものを見返す。
名前は、間違いなく佐々木……。
悪戯か何かなんか?
それから暫く、俺は佐々木の様子を伺うようになった。
きっちり一週間経ったら……朝一の机の中に、またメモらしきものが入っていた。
返事を催促する内容。
これは、無視するわけにはいかなくなった。
返事って……佐々木は、クラスでも…嫌、学年でも綺麗な部類。
気も合うし、断る理由なんかあらへん。
けど、好きなんかって聞かれたら……。
頭痛い……。どうしたらええんや。
佐々木『財前くん。』
財前『どおぁっ!!さ、佐々木か。』
佐々木『どうかしたの?』
どうかしたって……佐々木が告白してきたから悩んでんのや。
財前『嫌、何も…。』
佐々木『そぉ?ならいいけど。』
ええんかい!!
嫌…良くないやろ。
しゃぁない……当たって砕けろや!あ…何で、砕けんといかんねん。
告白して来たんは向こうや。
よし!!付き合ってみたら、何か分かるかもしれへん。
俺は、佐々木を呼び出した。