第9章 聖ルドルフ☆観月 はじめ 編
それから、僕は彼女の父親と話をしました。
このまま、彼女の気がすむまで日本に居させるから面倒を見てくれと頼まれました。
とりあえず、父親と仲は良いようで安心しました。
そして……僕のことを認めてくれたことにも安堵しました。
それから……今では、こんな風に手を繋いで出掛けるようになりました。
少しだけハニかみ、幸せそうな表情は僕への大切な意思表示だと思っています。
最近、以前より学校に馴染めて来たようで…周りの邪魔者を蹴散らす作業が増えてきたことが気掛かりです。
ま、僕を出し抜ける人などいないとは思いますが…えぇ、彼女は…ロロナは僕だけのものです。
可愛くて愛しくて仕方無い僕の恋人。
さて、今日は二人でショッピング。
絡められた彼女の指先から、キュッと力を感じました。
何か、興味深いものを見付けた証拠ですね。
観月『ヘエッ…素敵な紅茶のカップですね。』
ロロナ『買おうかな…。』
観月『いいと思いますよ。』
先日、談話室で彼女とお茶をしていると、ふざけた柳澤くんに彼女のカップを割られると言うハプニングがありました。
観月『費用は柳澤くんから預かっていますから、僕が買ってきますよ。』
ロロナ『はい。』
新しいカップを手にした彼女は、嬉しそうでした。
観月『次の休みは、またお茶をしましょう。』
ロロナ『じゃぁ、私がスコーンを焼きますね。』
観月『えぇ、楽しみです。(次は、割られないようにしないといけませんね。)』
まぁ、柳澤くんにはキツイお灸をそえましたが…。
僕は、この穏やかな時間に幸せを噛み締め…彼女を抱き寄せてキスしました。
僕の恋人への気持ちを添えて……
大好きです…僕のロロナ。
それから、暫く……赤澤くんから、合同合宿の話を聞かされました。
そして…彼女を手伝いとして参加して欲しいとの要望も同様に。
これから彼女を口説かなくては……彼女を傍におけるなら、どんなことでもしますよ。
さぁ、楽しみです。合同合宿……じっくりと観察させて貰うとしましょう。
まずは……彼女を…。
観月 編 終わり