第7章 不動峰☆伊武 深司 編
放課後、俺は河川敷で部活の練習。
ん?あれは……栗田?
周りには二人の男子がまとわりついている。
何か……困っている素振り。
神尾『どうかしたのか?深司。』
俺は、栗田を指差した。
神尾『栗田?絡まれてんの?』
橘『どうかしたのか?』
俺は、橘さんに説明した。
橘『転校生か。なら、助けてやらないとな。』
俺は、栗田に近付いて声をかけた。
伊武『栗田。』
栗田『伊武くん。』
伊武『何かやってたの?来るの遅かったけど。』
栗田『あ、う、うん。先生と話してたの。ごめんね?遅くなって。』
?『テニスなんか見るより、俺たちと遊びに行った方が楽しいって!』
?『そうだぜ?あんな奴等に構わない方がいい。』
橘『その言葉は聞き捨てならないなぁ。』
二人は橘さんに気付き、逃げていった。
栗田『ありがとうございました。ずっと、しつこくて困っていたんです。あの…邪魔しませんから、見て行ってもいいですか?』
橘『あぁ、構わない。深司、安全な場所に案内してやれ。』
伊武『はい。栗田、こっち。』
栗田『あ、うん。』
結局、最後まで栗田は見ていた。
家は俺の帰り道の途中にあることが分かり、途中から二人になった。
栗田『今日は本当にありがとう。』
伊武『追い払ったのは橘さんだよ。』
栗田『そんなことない!一番に気付いてくれて…助けようとしてくれた。』
伊武『まぁ…そうだけど。』
栗田『見て見ぬふりする人ばかりだったんだよ。』
伊武『そうだったんだ。』
栗田『あ、私んちここなの。じゃぁ、また明日ね。伊武くん。バイバイ。』
表情がクルクル変わる。
俺なんかと話して、楽しいのかなぁ?