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『テニプリ』夢小説

第6章 氷帝☆忍足 侑士 編


忍足『あっ‼』


思い出した…。



綾那の風邪が原因や。



体調悪いのにムリして…。



それからや…俺が電話して更に悪化させた風邪。



そぉやった…。妙に落ち込んで自分を責めたんやったわ。だからか…。



風邪こじらせて高熱出して数日間魘されたって聞いたんやった。




藤堂『あ、あの…どうかしたんですか?』



忍足『あ、あぁ…昔のこと思い出してたんや。ホンマ…あの時は堪忍や。』



藤堂『……。』



忍足『やっぱり…怒って…。』



藤堂『違うんです。私が話したいってムリを言ったのに…。だから、悪いのは私の方です。だから…あの後、電話出来なくて…。』



忍足『話したいって言うたんは俺の方や。』



藤堂『わ、私が‼』



忍足『ほな、お互い様ってことにしよか。』



藤堂『は、はいっ‼』



お互い誤解していた部分もあったけど、これでしこりはなくなった。



忍足『やっぱり…可愛いなぁ。』



藤堂『ゆ、忍足さんだって…。』




忍足『名前呼びでええ。俺も名前で呼ぶさかい。』



藤堂『じ、じゃぁ…ゆ、侑、士さん。』



忍足『それでええ。』



綾那の笑顔につられて俺も笑顔になる。



忍足『あの時…勇気だしてたら良かったわ。』



そうしてたら、今でも付き合いがあったやろか?



あの時は、子供過ぎたんやろな。



後悔しても仕方無いけど…。



俺はあの時のように手を差し出すと、あの時と同じようにギュッと俺の手を握り締める綾那。



全てがあの時に戻った気がした。



今なら…変に気を使わないで素直な気持ちを口に出来そうや。



自分の手で、守ってやりたい。


気が付いたら、綾那を抱き締めていた。



幼い時の最後の別れの日に放したくなくて抱き締めていた時と同じように…。









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