第4章 氷帝☆芥川 慈郎 編
転た寝中~♪穏やかな昼休みを満喫……。
でも、今日だけは違っていた。
悲鳴と共に、感じた何かの重み。
驚いて目を開けたんだ。
あれ?女の子が俺の上に乗っている?
まだ、意識がハッキリしないままだけど俺は声をかけたんだ。
芥川『大丈夫~?』
?『す、すみませんでした!』
俺の上から、飛び退いた。
?『あ、あの……大丈夫ですか?』
芥川『俺なら大丈夫だよ~。』
段々と、意識が戻ってくると……俺は慌てることになったんだ。
……泣いてる?
芥川『ご、ごめんね?俺、何かしちゃった?』
?『えっ?』
芥川『だって、君……泣いてる。本当にごめん……。』
女の子は……泣いていることに気付いていなかったようだ。
?『……あれっ……止ま……ない。』
俺は、女の子の頭を撫でた。
芥川『いい子、いい子~。』
女の子は、ビックリした顔をして俺の顔を見たんだ。
?『何か……子供みたい。』
芥川『ごめんね?嫌、だったかな?』
?『そんなことは……。』
芥川『なら、良かった~。ねぇ、何があったの?』
でも、女の子は何も言わなかった。
ただ、何かに耐えるように泣いているのは分かる。
芥川『自己紹介が、まだだったね~。俺は、3年C組芥川 慈郎。君は?』
?『2年B組、木藤 杏子です……。』
芥川『可愛い名前だね~。君にピッタリだよ~。』
でも、彼女は……反論しては、黙りこんだ。
何で、こんなに悲しそうなんだろう?
木藤『あれ?無い……。』
慌てて何かを探している。
芥川『どうかした?』
木藤『眼鏡を……。』