第3章 立海☆真田 弦一郎 編
確かに抱き抱えた時、華奢過ぎて壊れるかと思った。
女子と言うものは……やはり、儚くて脆いものなのか。←最早、思い込み
部室へ到着すると、そこには仁王と榊がいた。
この二人も仲がいい。そして……お前たち(仁王と蓮二)は、あらゆる危険な出来事から彼女を守っていると言うことか……。
そういうことだったのか。
テニスに全てを捧げている俺は、そういう【役目】を担っているということがあろうとは知らなかった……。
か弱き者を守る、か……。
やはり、謝るべきだな。あんな脆い体は、簡単に壊れそうだからな。
仁王は、榊の頬にキスをして帰宅する彼女を見送っている。
最初、見たときは【何て不埒な!!】と怒ったものだが、恋人同士の【スキンシップ】だと言われた。
その上、榊の幸せそうな顔を見てからと言うもの、何も言えなくなってしまった。
女子にあんな顔をされたら……嫌、いかん!俺は何を考えているんだ。
仁王『珍しいのう。真田が考え事か。大方、内容は想像出来るが……そうやって悩むことに意味があるからのう。ま、頑張りんしゃい。』
ニヤリと笑い部室に入っていく。
真田『悩むことに意味がある……のか?まさか、俺は佐藤に物凄く酷い仕打ちをしてしまったのか?』
部活が始まり、何とか頭を切り換える。
しかし、頭の片隅に佐藤の存在が……。
時間になり部活が終わった。今日は、特別に疲れた気がする。
一体、どうしたと言うのだ?
柳『弦一郎。さっきの話の続きだが……。』
真田『蓮二。俺は取り返しのつかない、酷い仕打ちを佐藤にしてしまったようだ。明日、本人に詫びようと思う。』
柳『そうか。弦一郎がそう思うならそうすればいい。(あの堅物の弦一郎が……これは、いいデータがとれそうだ。)』
蓮二にも後押しされ?、明日のことを考えていた。