第2章 立海☆丸井 ブン太 編
丸井『千鳥。あの双子が心配していたゼ?』
澤村『えっ……。』
丸井『昨日、双子と双子の母親と話したんだ。お前を助けてくれって頼まれた。』
澤村『だから……。』
丸井『あ、勘違いするな。助けたのは俺の意志だ。さっき言ったことだけど……。』
俺……何か緊張してる?
丸井『格好悪いな……。あ~、グダグダ考えるのはヤメだ!千鳥、俺に絶対惚れさせてやるから俺と付き合ってくれ!!』
澤村『えぇっ!!!?』
嫌、そこまで驚かなくてもいいだろ。ヘコむんだけど……。
丸井『何だよ……今更、嫌だって言ったって……。』
澤村『丸井先輩と釣り合ってないですよ?私……一般人ですし。』
丸井『んだよ、それ。お前まで俺がそんな基準で人を見てると思ってんのかよ。』
澤村は、目を泳がせている。どうやら思案しているようだ。
丸井『嫌いか?俺のこと。』
澤村『いえ……正直、頭がついていけていないだけで……。何もしないでいるより、行動を起こす方がいいですよね。同じ後悔をすることになったとしても。』
丸井『させねぇよ。後悔なんて。お前が俺のこと、信じてくれるんなら。』
澤村『分かりました。不安がないわけじゃないですけど……私の人生、丸井先輩にかけてみます。』
澤村の台詞に、力が抜くていくような思いだった。
でも、何もかもこれからだ。
俺も、なれるかな?
柳や仁王のところのように分かりあえて、お互いを思いやれるような……そんな仲に……。
丸井『あ、そうそう。これからは【ブン太先輩】って呼べよ?付き合ってんだからよ。』
澤村『ブン太先輩……。』
あれ……何か、嬉しいんだけど?
それにしても、大人しそうに見えて躊躇なく名前呼びしたよな……。
ま、いいか。