第1章 立海☆仁王 雅治 編
?『瑠璃ちゃん!』
振り返ると、先日に見かけた瑠璃亜の隣りにいた男……。
榊『蒼っ!偶然!!バスケは終わったの?』
蒼『うん。終わったよ。』
瑠璃亜には、柔らかい笑顔を見せているが……スッと、俺の方を向いた。
蒼『瑠璃ちゃんがお世話になっています。』
気付いていたようじゃのう……。
二人を見ていた俺のことを……。
蒼『瑠璃ちゃん、僕に紹介してよ。』
榊『あ、そうだったね。仁王先輩と、切原くんだよ。』
蒼『仁王さん……。【初めまして】』
どうやら、少々 曲者のようじゃが……表情は柔らかい。
榊『仁王先輩。【弟の蒼】です。』
【弟】…………
心のなかで、ホッとした瞬間だった。
切原『どこの中学校?』
榊『蒼は、まだ小学生だよ。切原くん。』
切原『えっ?俺よりデカイのに小学生っ!?』
蒼『来年、中学に入学します。その時はよろしくお願いします。切原先輩。』
その台詞に、赤也は明るく受け答えしているが……。
赤也……瑠璃亜に何かしたら、容赦なく潰されるぜよ。
小学生ながら、中々の人材じゃ……。
蒼『瑠璃ちゃん。僕は買い物があるから仁王さんに送ってもらいなよ。最近、色々と物騒だからね。』
仁王『そのつもりじゃよ。』
蒼『瑠璃ちゃんをお願いします。』
蒼は……何かと理由をつけては、赤也を連れて行ってしまった。
赤也と違い、気が付く奴ぜよ。
なら、遠慮なく……。