第14章 青学☆海堂 薫 編
瀬戸内『やっぱり…無理?』
おいっ……普通なら、引き下がるよな?何で、まだ主張してくるんだ。意味が分からねぇ…。
海堂『誘われたのはお前だろ。俺には関係ない。』
少しイラッとした口調になっちまったが、俺は間違ったことは言ってねぇはずだ。
そこへ、声をかけてきたのは巻村。
事情を説明すると、理解してくれたようであいつを連れて教室を出ていった。
ハァッ……マジ、助かった。
?『海堂。』
次に声をかけてきたのは、Aだった。
海堂『何だ?』
A『まさかと思うが、来るってことはないよな?』
海堂『あるわけねぇだろ。』
A『ふ~ん…ならさ、あんまり話ししたりすんなよ。』
海堂『あぁ?イラッ…』
安曇『はい、そこまで~!亜理砂にはちゃんと言っておくからケンカしないで。』
A『俺のこと、薦めてくれよ。』
安曇『ごめん。私は、亜理砂の友達だからそれは出来ないよ。』
A『な、何でだよ!』
安曇『端で見てたら分かるでしょ?まぁ、亜理砂は天然だからねぇ…。』
な、何で不憫そうな目で俺を見る?第一、何が分かるんだ?
Aのヤツ、安曇の言葉の意味を理解したようで俺を睨み付けてから席に戻っていった。
だから……何なんだ?
何か腑に落ちねぇ…。
他人のことを言えねぇが、Aも好戦的な…。
しかし、この日から瀬戸内は俺に声をかけて来なくなった。まさしく、手のひらを返したかのように。
気になるだろ。
嫌…これで平和になった。
あいつ…人のことなんかお構い無しに一人で喋っているようなヤツだからな。
清々……しねぇじゃねぇか。
ったく、どうしたって言うんだ。あいつのことなんか好きでも……嫌…そうなのか?
俺は……気になってんのか?
こんなときはトレーニングだ。ぶっ倒れるまでトレーニングしたら、何も考えずに済む。