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『テニプリ』夢小説

第14章 青学☆海堂 薫 編


翌日の昼休み。


屋上で食べることにした。


瀬戸内の作った弁当は、何故か温かくなるようなものだった。


まぁ…巻村には到底及ばないが、努力していると言うだけあって旨かった。


素直にそのことを口にすると、本心から嬉しそうな表情をしたあいつ。


また作って来ると言い出したが、それは丁重に断った。桃城や菊丸先輩らに知れたら、何を言われるか…。



それに、繰り返すようだが…あいつに作ってもらう義理はねぇからな。




それから数日後……偶然、手塚部長と不二先輩が話しているところに出くわしたんだが。


どうやら、先日の弁当の差し入れの礼についてだった。不二先輩は慣れているようだったが…。


手塚部長は、何をするか思案していたようで…その結果を不二先輩に伝えていた。


礼か……。幾ら、向こうからの提案と言えども施しを受けたままではよくねぇからな。


しかし……何をするか想像出来ねぇ。


一体、何がいいんだ?


それから暫く、俺はあいつのことばかり考えるようになった。



そして……見えてきたもの。


意外に、あいつに声をかけてくる男がいるという現実。今も、楽しそうに話ししてやがる。


って、俺には関係ないことだ。


…っ!!?目が合った……。


あいつがこっちに……。


瀬戸内『海堂くん。週末、時間ないかな?』


いきなりの申し出。話ししていた男は、微妙な表情をしている。


海堂『週末?何かあるのか?』


瀬戸内『Aくんに、ボーリングを誘われたんだ。一緒に行かない?』


こいつの言葉を聞いて、純粋にAのことを不憫に感じたのは普通のことだよな?


こんなに分かりやすい意思表示されて……あぁ、瀬戸内はそういうヤツだったな。


今までのことを思い出して、小さく溜め息をついた。


海堂『Aの話しをちゃんと聞いてやれ。』


駄目だ……意味が分からず、首を傾げている。


それにしても、何で俺を誘うんだ?
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