第14章 青学☆海堂 薫 編
で……周りから見たら、【一緒に仲良く】そう思われているだろう。
巻村は俺でなくても、人気があることは知っているし安曇も生徒会役員をやるだけあって人望もあるし美人な類いだ。
瀬戸内は……物怖じしないところがあって、どこか放っておけないタイプだ。←可愛いと思っているが、口にはしない。
海堂『ん?何だ、これは。』
瀬戸内『だし巻き玉子だよ。』
海堂『そんなのは見れば分かる。』
瀬戸内『あ、そっか。恥ずかしいんだね?』
海堂『恥ずかしい?何がだ。』
巻村『亜理砂は海堂くんに、食べさせようとしているんだよ。』
海堂『はっ!!?た、食べさせる?何でそんな真似をする。』
瀬戸内『味見に決まってるじゃない。腕が上がったかどうか。』
何故、決まっているんだ…。
安曇『亜理砂は天然だからね?』
そのようだな…。ハアッ…。
で、意外に頑固なんだよな…。
海堂『蓋にのせろ。食うから。』
巻村と安曇は、詫びるかのような表情をしている。
なら、こいつをどうにかしてくれ…。
海堂『…ん……旨い。』
瀬戸内『良かったぁ~。もっと頑張るから、また食べてね。』
海堂『嫌…何故…。』
桃城『あれ~?海堂、いい身分じゃねぇか。』
海堂『うるせぇ!』
桃城『みんなも海堂なんかより、俺と食べた方が楽しいと思うぜ?』
瀬戸内『私は…海堂くんがいいなぁ~。』
全員『なっ!!?』
桃城『い、嫌…こんな怖い顔をした海堂と食べても旨いなんて思えねぇだろ?』
海堂『うる…。』
瀬戸内『そんなことないよ~。私、楽しいよ~。』
巻村と安曇は笑いを圧し殺し……桃城は、唖然…。
しかし、こいつ……自分で言っている意味は分かってんのか?
?『楽しそうだね。』