赤「アイシテル…」貴女「助けて…!」黒「必ずボクが助けます」
第4章 やっと…
貴女side
あの後、一度東京に戻りお通夜などを済ませてから東京に帰って来た。
京都に帰ってきた時には、言葉を発することも忘れるくらい私の精神はズタズタだった。
目に光は宿っておらず心ここに在らずという状態だった。
京都に帰って来てからも征に性行為や暴力を受けても何も思わなくなった。
どうやら私の心は壊れかかっているようだ。
修復不可?
もう…“助けて”何て言葉は出てこなかった。
でもギリギリの状態でこうして居られるのは、テツがいったあの時の言葉だよ。
ごめん。
テツのあの言葉必要ないと思ってたけれど、やっぱり必要…ごめん。都合が良すぎるよね。
でもね。
テツ…私、待ってる…
******
黒子side
もうすぐ迎えに行ける。
もうすぐ…だから待っててください。
絶対に迎えに行きますから…
********
貴女side
…お父さん達が死んで一ヶ月が過ぎた。
もう私は心身共にボロボロになっていた。丸一日眠っていたり、食欲もなく痩せていった。
このまま私…死んじゃうのかな…
コンコン
貴女「?」
それは突然のこと、私が待っていたこと
ベランダからノックをしてガラス越しに
黒『お待たせしました』
あぁ来てくれた…待ってたよ…。
黒『開けてください』
コクリと頷く。
体を動かすことも辛かった私。
でも力を振り絞ってベランダのカギを開けた。
カチャ
ガラツ
そしてベランダが開いた音。
そこには…私の元チームメイトがいた。
貴女「テ…ツ…」
久しぶりに発した言葉。
そして…そこから先は…覚えていない。
*******
黒子side
貴女「テ…ツ…」
黒「はい…お待たせしました」
さんの体は凄く細くて体重も驚くほど軽かった。ちゃんとご飯を食べているのか疑いたくなる。
黒「行きましょう」
ボクが持ってきていたパーカーを着せておぶり駅へ向かった。
駅
駅に着いてから予約しておいた新幹線に乗り東京へ向かった。
黒「帰りましょうさん」
今度こそ絶対にキミを守って見せます。
中学の時のボクはまだ守れる力がなかった。
だけど、今なら…だから…
ボクの腕の中で眠る小さな体を優しく抱き締めた。
こんなに痩せて…
今までどんな生活をしてきたんですか?
もう無理はしないでください。
ボクがいますから…。