赤「アイシテル…」貴女「助けて…!」黒「必ずボクが助けます」
第4章 やっと…
黒子side
黒「……」
全中で優勝した時の写メを見ていた。
どうしてこうなったんでしょうか。どこで間違えてしまったのでしょうか。
黒「でも今はこうして一緒に居れますから」
少しずつ少しずつでいい。
だから、前みたいにみんなで一緒に笑いあいましょう。
東京に着いた後ボクの家へ向かった。
ボクの両親はさんを快く受け入れてくれた。
さんは親戚が一人もいない。
それを知ったボクの両親はさんを引き取ることにした。
色々と手続きも済ませ、ようやく家に迎え入れることが出来たのだ。
ボクの部屋に連れていきもう一つあるベッドに寝かせる。とても可愛い寝顔、とても気持ちよさそう。
黒「さて、本でも読みますか」
本を読み始めて数時間経った…丁度一冊読み終わり少し休憩。
さんのほうを見ると目を覚ましていた。
黒「さん!?気が付いたんですね!」
は小さくコクリと頷いた。
黒「大丈夫…ですか?」
貴女「あ…あ…」
黒「声があまり出ないんですか?」
コクリと頷く。
黒「そうですか…無理して話さなくていいですからね」
貴女「コクリ」
さんは始めのほうは感情を表に出すことが出来なかった。笑うこともなければ悲しむこともなかった。
話しかけても反応しない時も多くあり、触れれば手を弾かれたこともあった。
弾いてしまったとき、謝ろうとするが声が出ないのでお辞儀をして謝る。
そんなやり取りをして毎日が過ぎていった。
黒「さんご飯食べましょう」
と言うと首を横に振る。
黒「ダメですよ。昨日の晩ご飯も食べてないんですから、食べてください」
貴女「……コクリ」
黒「! じゃあ食べましょう」
体を起こし、用意してあったお粥を手に取り一口分をすくう。さんの口元へ
黒「はい、どうぞ」
貴女「モグモグ」
黒「美味しいですか?」
貴女「コクリ」
黒「そうですか。よかった…」
ボクは赤司君の話をしないようにしている。
そうしたほうがよさそうだったからだ。
黒「今日はちょっと食べられましたね。よかったです。
少しずつ食べていきましょうね」
貴女「コクリ」
黒「じゃあおやすみなさい」
貴女「おや…す…み…」
黒「!はい」