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恋のお相手は兄妹!?

第4章 海常バスケ部お泊り会〜夕食準備〜


「痛っ!!包丁使ってるんだからやめてよ」

「おまえが悪い」

それだけ残して、俺はキッチンを離れた。

「悪い、小堀。ちょっと手貸してくれ」

「ああ、いいよ」

リビングにいた小堀に声をかけ、階段を登っていく。

あの中で手伝いを頼むなら、小堀が妥当だ。

物置部屋は二階の一番奥にある。

滅多に使わないものがいろいろと置いてあり、結構ごたごたした感じだ。

散らかっているわけではないが、けしてきれいともいえない。

きっと物が多いのと、部屋が少し狭いせいだろう。

お目当てのものを見つけると、小堀を呼び俺と反対側を持ってもらう。

一人で持てない重さではないが、大きいため階段を下りる時は困る。

階段で転ばないよう二人でゆっくり下り、リビングに入った。

くつろいでいた三人は、今ではテレビに釘付けである。

DVDでも見てるのだろう。

「DVDか?」

小堀が視線を足元に向けて尋ねる。

テーブルにホットプレートを置き、今度はテレビへ向けた。

そうすれば、黄瀬がこちらを振り返って答える。

「そうっスよ」

「ほら、去年の夏話題になったあれだよ」

森山は視線を変えず、タイトルを言った。

たしかに、聞いたことのあるものだ。

「あ〜、それか」

「俺見そびれたから気になってたんスよ。そしたら、中村先輩いわく、結構おもしろいらしくて」

「で、即決ってわけ」

「おまえら…、いつの間にかりてたのかよ」

レンタルビデオ店で俺が最後に見た時は、アクション系とミステリー系の2枚だったはずだ。

きっと黄瀬がレジに行く直前で見つけたのだろう。

そして森山もそれに反対しなかっただけだ。




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