第3章 海常バスケ部お泊り会〜買い物〜
「邪魔だから外で待っとけ!!お菓子ならその辺のコンビニで買え。じゃ、大人しくしててよ」
それだけ言うと、小堀の元へ戻った。
「お待たせしました。じゃあ、早く終わらせちゃいましょうか」
先程とは打って変わって、笑顔で話す。
「そうだね。莉緒ちゃん、怒ってる時4人のお母さんみたいになってたよ」
小堀も笑顔で返してきた。
「え、ほんとですか?それは嫌ですね。あんな子ども、ほしくないです」
わざとらしく顔をしかめて言う。
実際、あんな子どもはほしくはない。
「ひどい言いようだな〜。まぁ、手はかかるだろうね。特に黄瀬とか」
「そうですか?どっちかって言うと、幸男の方が手がかかると思いますけど」
「え、どうして?むしろ一番手がかからないだろ」
「うーん…、生真面目だから…?」
少し考え込んで、曖昧に答えた。
「意外とはっきりしないね」
「いや、単に黄瀬は扱いやすい…、違う接しやすいかなって。そう考えると、幸男が一番どう接していいかわからないです」
「どうして?」
「それは…秘密です」
莉緒はいたずらっぽく笑ってみせた。
それを見た小堀は「なら、気が向いたら聞かせて」と、つられて笑って返す。
2人は具材を相談しながら買い物を再開した。