第2章 兄と妹とその周辺
「う…わかったよ!!参加してやる。その代わりに、今すぐそれ消せよ!?」
返事をすると解放されたので、言うだけ言って帰ろうとする。
「もちろんだ。なんなら、その前に笠松に送ってやるけど?」
「いらねぇよ!!」
「そうか?結構欲しそうな顔してたけどな」
「してねぇ!!」
今度こそ部室を出て帰ろうとすると、他の奴らからの挨拶が飛び交った。
「先輩、お疲れ様っス」
「お疲(れ)様でした」
「また明日な」
そして、森山から聞き捨てならないことを言われる。
「じゃあな、笠松。それと場所提供もよろしく」
ドアを開けかけたがそこで動きを止め、森山を勢いよく振り返った。
「は!?それとこれとは話が別だろ!!」
文句を言うが、森山は完全に無視だ。
「はい、決定。おまえら、詳細は後々連絡するから」
「森山ーーーーーー!!」
俺は、その日一番の怒鳴り声をあげた。
こうして場所提供は無理矢理することになり、森山の携帯電話から画像を消すため、俺はお泊まり会に参加となった。
ちなみに、森山の言う「情報通」を俺が知るのは、もう少し先の話だ。
という訳で、家でやって大丈夫か?」
一通り説明し終えて、莉緒の承諾を待つ。
とは言っても、俺の参加した理由は伏せておいたが
…。