第1章 浮気の予感
スマホの画面には今日のトップニュースが映し出されていた。
「なにこれ…。」
そこには、臣の熱愛報道が載っていた。有名雑誌のニュースだ。
もちろん相手は例のモデル。
だからテレビを観るなと言ったわけだ。
「でも、結局見せたじゃん…。」
「だって、もう現場見ちゃったんだもん。報道だけなら嘘かもしれないけど、お前みたんだろ?」
「…。どうしよう。。。。これから。」
その場に座り込む。
「はい。いますよ。一緒に。」
「え?」
がんちゃんが誰かと話している。こんなに怖い顔のがんちゃんは初めて見たかもしれない。
「臣さん。なにやってるんすか。」
「へ…?」臣とはなしていたのだ。
「無理です。今は話したくもないそうですよ。」
がんちゃんが臣にくってかかている。
「がんちゃん…。私お家かえる…。」
確かに臣とは話したくなかった。また朝の光景がよみがえった。そして、あのニュース。でも、もしかしたらこれって番宣なのかもしれない…。
そんなことが頭をよぎった。
がんちゃんからスマホを奪い臣に聞いてみた。
「ねえ。あのニュース本当?嘘?どっち?」
「…。ごめん。」
「最低…なんでよ…。」
「だから、会って話す。いまどこ?」
「会いたくない。聞きたくもない。じゃあね。」
そういってスマホを切った。
「…。俺んちくる?臣さん、おまえんちの前にいるみたいだし。」
「…。いく。」
私は、がんちゃんについて行った。
がんちゃんのお家にあがるのは2度目だ。
やっぱり、忙しいのか散らかっている。
「とりあえず、適当にしてていいから。あ、テレビ禁止ね。」
「うん。みない。。。ありがとう。。。」
「もっと、俺を頼ってよ。」そういってまた抱き着いてきた。
「これで今日も頑張れる。」ぎゅーーーと抱きしめられて頬へキスをされた。
がんちゃんってこんなキャラだったっけ…。
傷心の私はなすがままだ。
「じゃ、いってきまーす。」
「いってらっしゃい。。」
がんちゃんがまた顔を真っ赤にして足早に出かけていった。
「ふーー。とりあえず片付けようかな…」
溜まった洗濯物や掃除機などかけていると余計なことを考えないですんだ。
ひと段落するとお腹が鳴った。
「お腹へったなー。。」
近くのコンビニへ行くことにした。