第14章 変わった
次の日の放課後。
山本くんの部屋で真面目に勉強する。
真面目にって言っても、二人で一緒に勉強するときはいつも、お菓子食べたり、ちょいちょい無駄話しながらリラックスした感じでやってる。
まあ、エッチなことしないで…みたいな意味かな…。
「俺、今度の日曜、はるなちゃんの握手会行くんだ」
山本くんが嬉しそうに話す。
「へぇ〜握手会ってどんな感じなんだろうね」
私はノートを書きながら相槌をうつ。
「うん。俺、初参戦なんだ!
一緒に行く友達もいないし、一人で行くのも勇気いるからさぁ…今まで行かなかったんだけど。
でもやっぱり行ってみたいし…中間で1位取ったら思い切って行こうかなって!
自分へのご褒美…みたいな?」
彼がちょっとテンション高く話す。
1位のご褒美…?
私の初体験とはるなちゃんの握手が同等ってこと…?
ていうか今回の中間の前も、私のために頑張るって言ってたような気がするけど…。
「あれ? さやかちゃん、なんで黙ってるの? もしかして、はるなちゃんに嫉妬してる?
さやかちゃんのほうが好きだよぉ」
彼が黙ってる私の肩を抱いて頬にチュッてする。
はるなちゃんは握手しかしてくれないけど、私ならチューもエッチも出来るもんね…。
「別に…。アイドルに嫉妬なんかするわけないじゃん」
私はなるべく普通のテンションで言う。
「ふふ…さやかちゃん可愛い」
彼がもう一度私にキスする。ふん。