第13章 ごめんね
新しいクラスにやっとちょっと慣れた頃、中間テスト。
あんまり自信ないな…。
テスト一週間前になって山本くんと下校する。
「さやかちゃん今日時間ある? 最近勉強見れてないから…俺の家よっていかない?」
「いいの? わからないとこいっぱいあって…。教えて!」
「うん。いいよ」
山本くんはニッコリ笑って頷いた。
…
山本くんの部屋に入ったらいきなりキスされた。
「えっ…? あの…勉強?」
嫌じゃないけどちょっとびっくりする。
彼がちょっと不機嫌そうに答える。
「斉藤に教えてもらってるんだろ?」
「えっ?」
「なんで? 俺に聞けばいいのに…」
「休み時間にちょっと聞いただけだよ…」
「斉藤に聞かなくてもいいだろ。俺の方が頭いいのに」
「……」
そうだけど…。
「デートもしたんだって?」
「えっ!?」
「遊園地…」
「あ…あぁ…。みんなでね…」
春休みのグループデートのことか…。