第13章 ごめんね
「あ、わたしA組だ」
「俺は……Bだ」
「えっ…違うクラスなんだ…」
私はガックリする。
「まあ、しょうがないね。でも朝と昼は今まで通り一緒なんだから」
山本くんがニッコリ笑って私を励ます。
「うん…そうだね…。まだ隣でよかった…かな」
しょんぼりしながらも私がそう言うと、彼はニコニコして頷く。
「今日はまだ部活ないんだよね。一緒に帰ろうね。じゃあまた後で」
そう言って山本くんは新しい教室に消えていった。
案外あっさりしてるなあ。
私もA組の教室の前に行き、もう一度名簿を確認する。
私の名前はある。山本くんの名前はない。はぁ…。
あ、でもリナが一緒だ。よかった。
私は新しい教室に入る。
ちょっと緊張…。リナはまだ来てないのかな。
座席表を確認して座る。
隣の席に誰か来た。チラッと見る。
斉藤くんだ。
「あ、須藤。同じクラスなんだ」
斉藤くんが私の顔を見て言う。
「うん。そうだね。よろしくね」
私は挨拶する。斉藤くんも応える。
「よろしくー。山本は?」
「山本くんは隣。Bだった」
「そうかぁ。残念だね」
斉藤くんが言う。
絶対適当に言ってるだろっ。