第13章 ごめんね
春休みはやっぱりあっという間に終わってしまった。
でも何回も山本くん家へ遊びに行けたし、映画も2回見に行った。
映画の帰りにモールでお揃いのリュックも買った。色違いの。
新学期からこれで通学するんだ。
……
「おはよ! 山本くん」
「おはよう。さやかちゃん」
私たちは新学期も駅で待ち合わせて一緒に登校する。
「あ、ちゃんとそのリュックにしたんだ。えらいえらい」
私は山本くんが背負ってるリュックをチェックしてほめる。
「ねぇ、バレないかなぁ? ペアルックヤバイとか言われないかなぁ?」
山本くんが不安そうな顔をする。
「大丈夫だよ。色が違うし、私のはバッジとかキーホルダー付けてるから全然雰囲気違うし」
そう言って、私は彼に背中を向けてリュックを見せる。
「そんなもんかな…」
彼はなんとなく納得する。
「あれ…? 山本くん、やっぱり背伸びた?」
春休みに出掛けた時もそう感じたけど、私服で雰囲気違うからかなと思ってた。
「やっぱりそうかな? 制服のズボンちょっと短くなった気はした」
山本くんが答える。
「えーすごい。成長期だねぇ」
「ふふ…大人になったからかな…」
「え…? くすっ…じゃあわたしも伸びるかな」
そんなことを話しながら、いつも通り学校まで歩く。
でも今日はクラス替えの発表があるから心の中はかなりドキドキしてる。
山本くんと同じクラスになれますように…!
学校に着いて早速貼り出されているクラス発表の掲示を見る。