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進学校の落ちこぼれ女子

第9章 一番


冬休み、クリスマスイブもクリスマスも部活だけして過ごす。

別に部活は午前中だけだから、その後デートしようと思ったら出来るけど、なんか誘いにくくて。

……

男バスの練習試合の日。

私は女子バスの友達と二人で手伝いに行く。

私はビデオを撮り、友達がスコアをつける。

試合が終わった後、友達がコッソリ教えてくれる。

「うちの9番。あれが斉藤くんだよ」

「あぁ…あれが。山本くんの敵ね」

期末で一番だった斉藤くん。

「ぷっ、敵って」

友達が笑う。

1年のくせに練習試合だけど試合に出て、結構上手くて、背高くて、学年一番の成績だなんて。

「お疲れ! ありがとう!」

斉藤くんが私たちに声をかけてくれる。

私たちはニコニコして応える。

しかも爽やかとか…ムカつく!

……

なんとなく流れで男バスの1年と一緒に帰ることになった。

そして家の方向が一緒らしく最後は斉藤くんと二人になった。

「須藤って…いつも学年トップの山本の彼女って聞いたけど本当?」

斉藤くんに話しかけられる。

「そうだよ。期末は2位だったけどね。斉藤くんのおかげで」

私は答える。

「はは…たまたまね」

斉藤くんが笑って答える。余裕か。

「なんで二人付き合うようになったの?」

斉藤くんが質問する。

「んー同じクラスだから…仲良くなって…普通に」

ダイジェストで答える。

「いいなぁ。学年トップで生徒会でこんな可愛い彼女がいるとか」

ん? 口が上手いな、この男。

「斉藤くん超モテそうだけど?」

「そんなことないよ。全然…。女子と話す機会とかないし」

「ふーん」

その他、当たり障りのない話をして別れた。
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