第15章 夏休み
「脚も日焼けしてる…かな」
彼が私の脚をなでなでしながら眺める。
「前の方、結構ヒリヒリしたりするからちょっとは焼けてると思う」
私は太ももの前の方を自分の手でさわって説明する。
「ホントだ。こういう感じもいいなぁ…」
じっくり眺めて、彼はうっとりと感想を漏らす。
……。
「あっ、これって…靴下焼け?」
「えっ? 靴下の跡なんかついてる?」
「うん。ほら、この辺じゃない? さやかちゃんがいつも履いてる靴下。ちょっと色が違うよ」
ふくらはぎの真ん中辺りを彼が手でなぞる。
「えぇ…そんな跡つくんだ。気づかなかった…。カッコ悪ぅ…」
私はちょっとしょんぼりする。
「いや…これはこれでなんか…いい!」
彼が嬉しそうに話す。
慣れたと思ってたけど、やっぱりキモいよ…。
「えへへ。さやかちゃんの身体、夏仕様だね」
彼が私を軽くぎゅっと抱いてキスする。