第6章 修行開始と旅。
「でも、そうなってくると色々と・・・」
(イタチ兄さんとか・・・何て言おう)
イタチに言うにしても明後日には来ない。
置き手紙でもするか・・・?
「うーん・・・イタチ兄さんには置き手紙・・・でいいのかな」
『キミのお兄さんがどんな人かはよく分からないから、そこら辺はキミに任せるよ』
「うん。なら、置き手紙でもしとこっかなあ。あー、でも・・・」
『そんなに心配なら、ネネに頼むといいよ』
イタチには、ネネに手紙を持っていって貰うことにした。
まあ、そんなにイタチも心配しないだろう。
「・・・でも、お金はどうするの?ごめん、私、旅とか出たことないから分からなくて」
『うん、まあ出たことないだろうね。お金はね、少しならあるんだよね。前、ネネとバイトしたことがあって。今回もバイトしたらいいじゃーん的な』
「また適当な・・・」
そこでふと、考える。
バイトって言っても、私はまだ子供だ。
「・・・ねえ、私、子供なんだけど・・・」
『え?ああ、そこら辺は大丈夫!変化の術、掛けてあげるから』
「・・・はあ」
『じゃあ、早速準備しよ!』
―――翌日。
『ねえ、やっぱり今日出ない?』
「え?何で?」
それは唐突に、朝御飯を食べているときにスイレンが言った。
「明日って言ってたじゃん」
『でーもー・・・』
確かにスイレンはうずうずと昨日からしていたし、昨日のうちにもう準備も終わって、ネネにも頼んだ。
「・・・じゃあ、行く?」
『えっ、いいの?』
「うん」
『やった!なら、決まりね!』