第6章 修行開始と旅。
修行するようになってから数日。
ある日の昼下がり。
修行の休憩の間に、ふとスイレンが呟いた。
『ねえ、確か、早く強くなりたいんだっけ?』
「・・・え?ああ、うん」
『僕さ、今すごい良いこと思い付いたんだけど』
「・・・何?」
『ねえ、僕と旅にでよう』
「はっ?」
『うん。いいね。旅してると体力もつくだろうし、その間にチャクラを上手く使えるようにしよう』
「えっと・・・スイレン?」
『決まり!そうなると、善は急げって言うし、明日にはここを出よう』
ペラペラと口が止まらないスイレン。
(・・・明日は早すぎ)
「ねえ、取り敢えず落ち着いて。いきなり明日に出れるわけないでしょ。せめて、明後日にしてよ」
『え・・・いいの?』
「?自分から言ったんじゃないの?」
『うん、そうなんだけど』
実はダメ元だった、とヘラリと笑って見せた。
「あ、そうなんだ・・・」
『やっぱり言ってみるものだね!』