第5章 フクロウと主様と名前。
「・・・あー、うん。でも、パートナーって何するの?」
『・・・・・・』
「どうしたの?」
もう血を舐められたので、後戻りは出来ないらしい。
そう悟って腹を括ることにしたのに、目の前のネコは黙ったままだ。
「・・・?」
『あ、えーと。何かあっさりしてるね』
「自分で言ったんじゃ・・・?」
『まあそうなんだけど。もうちょっと何か言われるのかと思った』
拍子抜けだよ、とベッドにゴロンとなるとまたあくびをした。
「・・・ね、名前・・・」
『ん?』
「私、うちはハル。・・・名前は?」
そういえば、このカミサマの名前を知らない。
そう思って聞くと、カミサマはキョトンとして言った。
『僕、名前・・・無いんだよねえ。何なら、キミ、僕に名前を頂戴?僕に名前付けてよ』
「えっと・・・?」