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うちはに転生しました。

第43章 対峙





オビトとカカシが時空間へと消え、十尾の攻撃が初代、二代目、三代目、四代目によって防がれたことでナルトたちへの被害はなかった。

サクラに回復をしてもらっていたナルトの前には、懐かしい背中があった。


「―――父ちゃん!・・・とサスケ!」

「サスケくん・・・?」


木ノ葉の同期のメンバーがサスケの姿を見ると、少し距離はあったが、近くにやってきた。

サスケの近くにいるのは重吾と鬼鮫で、サスケと鬼鮫、そして三代目の目にうつったのは、ハルの姿だった。


「・・・ワシらにできることは、ハルを止めることだけじゃ。手加減は命取りじゃぞ」

「アンタに言われなくてもそのつもりだ。オレの妹が弱いわけないだろ」

「自慢するのはいいけど、お前は目の前の敵だけに集中してなよ。ハルはお前に殺されることを望んでいない」

「スイレン・・・お前、今まで何してたんだってばよ」

「ハルにやられた傷の修復に時間が掛かってた」


スイレンの言葉に、やはりハルはもういないのだという現実がサスケに突きつけられる。


「サスケ、死なないでよ」

「・・・そのつもりだ」


サスケがそう答えるとスイレンは再び姿を消した。










スイレンが向かったのは、再び刀を振るっているハルのところだった。


「しつこいな・・・お前」

「うん。もう終わりにしよう」

「ああ、お前をな」


スイレンがグッと踏み込み、迷いのない攻撃ぶりを見せる。

彼女もそれに対抗するように次々に仕掛けていく。

互角にも見えたが、疲労のせいもあってか、実力はスイレンが彼女を上回っていた。

そして―――。


「ぐっ・・・」


スイレンの蹴りを避けきれなかった彼女が数十メートル後ろに飛ばされ、倒れたところで、スイレンが馬乗りになり、クナイをハルの心臓の真上に掲げた。

ハルは抵抗せず、スイレンの動きをじっと見ていた。

それが、振り下ろされる瞬間まで。






―――けれども、それは彼女の顔の真横に落とされた。








「やっぱりできない・・・」

「・・・」

「できないんだよ、ハル・・・」


スイレンの目に涙が浮かぶ。

震えている手がぎゅっとクナイを胸の中心で握りしめ、背中を丸めて泣いた。





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