第4章 弱いものいじめ。
イタチらはアジトに着くと、迷いなく小南のところへと向かった。
「・・・・小南。コイツの手当てをしてほしい」
「・・・イタチ?・・・その子、」
どうしたの。
見るからに酷い傷と、血まみれの女の子。
「・・・分かった。ついてきて」
小南は何かを察したように、イタチを促した。
「―――――・・・ひとまずは、これで終わりね」
「・・・すまない。助かった、礼を言う」
「いいの。女の子にとって、傷は一生ものよ。まだこんなに小さいのに・・・一体誰がこんなこと・・・」
さすがの小南も顔を顰める。
イタチは何も言わなかった。
「――――あなたはどうする?まだここにいる?」
「ああ」
「そう。なら、私はこれで。後で何回か見に来るけど、もし目が覚めたり、何かあったら呼んで」
「・・・ああ」
イタチは、妹の痛々しい姿を見つめていた。