• テキストサイズ

うちはに転生しました。

第39章 あなたのこと




「分身だな」

「はい。ごめん、ナルト。どうしてもキミに伝えておきたくて・・・さっきサクラが言おうとしてたことと、これからサクラがしようとすることを」

「・・・サクラちゃん、何かすんのか?」

「ああ」


それからサイは、サクラがナルトの重荷を解こうとしていること、そして、サクラがサスケを探していることを言った。


「重荷って・・・もしかして、あの時のことを言ってんのか?でも、サスケを探してどうすんだってばよ?」

「きっとサクラは・・・」

「サスケを殺すつもりだな」


その言葉がカカシによって口にされた瞬間、ナルトは少しの間目を見開き固まっていた。


「・・・は?サクラちゃんが・・・?」

「ナルト、お前はヤマトといっしょに里に戻れ。クロのこともあるし、オレたちが考えなきゃいけないことはたくさんある。・・・ヤマト、スイレンを保護という名目で里に連れて帰れ」

「はい」

「オレはとりあえずサクラを追う。サイ、案内しろ」

「わかりました」


カカシは最後にナルトをチラリと見たが何も言わず、サイと共に去ってしまった。

その場に残されたナルトの頭の中はぐちゃぐちゃだった。

脳裏によぎるのは面の男が話したイタチの真実。

サスケの朽ちることのない復讐心。

そして、連れ去られたクロ。


(オレってば・・・何を、どうすりゃいいんだ・・・?)


ぐるぐると疑問が頭の中を埋め尽くして、ナルトは胸の辺りがグッと苦しくなった。

すると、どんどん呼吸がしんどくなっていって、ナルトは荒い息のまま雪の上に倒れこんだ。


「ナルト!?」

『過呼吸だ!おい、ゆっくり息を吐け・・・落ち着くんだ』

「ハアッ、ハアッ・・・・」


苦しさの中に誰かの声を聞いた気がした。


“ナルトくん”


それは、いつものクロの声だった。

幻聴だとわかっていても、ナルトは思わず手をのばした。


(なんで、お前まで・・・)









/ 755ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp