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うちはに転生しました。

第37章 サスケとハル



―――サスケが部屋をあとにしたあと、その場には私一人と、途中から空気になっていたスイレンだけとなった。


「・・・う・・・」

『?』

「うわぁああ・・・何、なに?え、サスケ兄さん・・・だよね?本物であってるよね?」

『そうだよ。キミ、めずらしく動揺してるね』

「当たり前じゃない、だって何年・・・八年ぶりに会ったのよ?ていうか、なんで起こしてくれなかったのよ!」

『僕は起こしたよ!でもキミがまったく起きないんじゃん。ていうか、いつも会ってるよね?』

「“クロ”とは違うんだよ・・・お願いだから、次があったらビンタして」

『いやだよ!?』


まさか目を開けたらそこにサスケがいるなんて、思っても見なかった。

一瞬、イタチと勘違いして名前を呼んだあと、思い直して目を開けた。


(・・・たぶん、鬼鮫は私のお願いをきいてくれたんだよね。だからサスケ兄さんをこのに連れてきたんだ。・・・急すぎるけど)


私を撫でた手はどこかぎこちなく、八年という空白がいかに大きいかということを思い知らされたような気がした。


『ねえ、良かったね。元気が出たみたいで僕も嬉しい。それに、僕の好きな笑顔だ』

「?」

『キミ、お兄さんがいなくなってから元気なかったからさ。少し痩せたし、あまり眠れてなかったんじゃない?』

「・・・そう?」

『うん』


小さく息を吐き、私は立ち上がった。


『どうかした?』

「・・・向こう行ってくる」


鬼鮫の言葉を思い返すと“お仲間が来た”と言っていた。

なら、クロもいるはず。


(クロの状態を確認しておこう。分身を出し直したほうがいいかもしれないし)


そうして、居間にそーっと顔を出すと、一番に鬼鮫が私に気づいた。


「おや、今日はめずらしく寝起きがいいですね。二度寝はしなくても大丈夫なんですか」

「は、はい・・・」


すると、その場の視線が一斉にこちらに集まる。


「へえ、この子がサスケの妹?・・・かわいいじゃん。こんな子がいたんじゃあ、香燐、キミは手出しできないね」

「うるせえ!何言ってんだテメェ!」


香燐が水月を殴り、その場に水滴が散る。

すると、鬼鮫が「やめてもらえますか」と言った。


「彼女の前で変なことしないでもらえますか。悪影響です」

「・・・はいはい、すみません」






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