第4章 弱いものいじめ。
あれから三か月。
「―――――ハル、元気か?」
「イタチ兄さん。来てくれたの!」
「ああ、少し時間が空いたからな」
「ふーん。あ、ご飯食べてく?」
「ああ。丁度、お腹空いてたんだ」
あれから私たちは、森?というかとにかく木に囲まれたとことに住むことになった。
ここにはまず人は来ない。
”私たち”と言っても、イタチは”暁”に入ったらしくそっちで寝泊まりしているらしく、たまにこうしてイタチが私のところにご飯を食べに来ている。
ご飯を作るのは、前生きていたとき、ずっと家にいなきゃいけなかったときに暇で仕方なかったので時々作ってみたりしていた。
(・・・あの頃の自分、マジナイス!)
おかげで、一人でも大丈夫だ。
用意していたご飯を出し、席に着く。
「・・・ここでの生活にはもう慣れたか?」
「うん。ここは静かだね」
「誰か訪ねてきても、ドアを開けちゃ駄目だぞ」
「分かってるって」
理由は何となくわかってる。
私は、うちはの血が流れてる。
私は死んでいることになっているとはいえ(イタチから聞いた)、いずれ、私の眼を狙う輩が出てくるかもしれないということなのだろう。
写輪眼って私、開眼するんだろうか。
うちは一族でも開眼しない人もいるらしい。
「じゃあ、今日は何の話をしようかな」
ご飯を食べながら、イタチは色々な話をしてくれる。
「おいしい団子屋を見つけた」とか、「きれいな鳥を見た」とか。
他愛もない話でも、何だか聞いているだけで嬉しくなる。
それも、時間制限付きだけど。
「――――ハル、そろそろ俺は帰ることにするよ」
「あ・・・もうそんな時間?」
「ああ。すまないな」
「ううん。また来てね、イタチ兄さん」
イタチは大体4日置きにここへやってくる。
(次に会えるのは4日後・・・)
「・・・イタチ兄さん、頑張ってね!」