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うちはに転生しました。

第33章 笑顔





「ヤマトさん、いいこと言うじゃないですかー」

「別にそんなつもりじゃないけど・・・」

「ヤマト隊長、ところでサイは!?」


サクラの言葉で、サイの姿がないことに全員が気が付く。

と、そこに、分身が消えたらしく情報が頭に入ってきた。


「サイくん、大蛇丸についたみたい。どこかに移動したっぽいよー」

「そのようだね」

「え!?」


サイの行動が把握できているのは私とヤマトだけで、サクラとナルトは「どういうことだ」と言いたげだった。

そんな二人に、ヤマトが「二人ともボクについて来な」と言った。
 
向かったのは、先程まで大蛇丸がいた場所。

どうやら私の分身はヤマトと同じくらいの距離にいたようだ。

ふいに「なんでオレってば気絶してたんだっけ?」とナルトが疑問を口にした。


「・・・覚えてないのか?」


ナルトの九尾化してからの記憶が全くないことがわかり、サクラが「大蛇丸にやられたんだ」と嘘をついた。

それに対して口を挟むつもりもなく、私はサイの物と思われる荷物の前に屈んだ。


「これ、サイくんので合ってますよね?」

「だろうね。サイはここで大蛇丸と会話のやり取りをした後、ついていった」

「脅されて連れて行かれたのかも?」

「いや、書類を渡していた・・・まるで大蛇丸に取り入ろうとするかのようにね」

「ちょ、ちょっと待てってばよ!いくらあいつが嫌な奴でもオレ達を裏切るなんてこと・・・!」

「いや、あるかも」

「もしかすると・・・サイはダンゾウから、別の極秘任務を命じられていたかもしれないな」

「じゃあ、サイはオレ達とは別の任務遂行のために動いてたってことか!?」

「そういうことね」


(極秘任務ね・・・ダンゾウ、サイが殺されるかもしれないとか、思わないのか?)


・・・思わないか。

あの人にとって誰が何人死のうが、なんてことないのかもしれない。


「ここから先はさらに強引な推測だが・・・考えられないこともないという事と・・・心して聞いてくれ」

「?」

「ダンゾウは今の木ノ葉を潰す気かもしれない」

「ハア?」

「ありえなくもないですねー。ダンゾウ様って、結構やることえげつないですし。人を殺すのだって、そこら辺の草むしりとでも思ってるんじゃない?・・・ってこれは言い過ぎか。失言ですね、すみません」




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