第3章 里と犠牲と守るもの。
「っえ・・・?」
「・・・ハルのこと、愛してるって言ってくれた。初めてだよ。愛してるって言ってくれた人。――――ハルも、イタチ兄さんのこと、愛してるよ」
「ど、どうしたんだ・・・?」
「だからね、」
一つ大きく息をする。
「イタチ兄さんは、悪くないよ。――――――これから先、何があっても、ハルはイタチ兄さんの味方だよ。恨まないよ。サスケ兄さんを守りたいんでしょ」
「ハル・・・!?お前、」
「いってらっしゃい、ハルの自慢の、大好きな――――イタチ兄さん!」
呆気にとられているイタチに満面の笑みを向け、その場から立ち去る。
私はそのまま寝室までダッシュで走った。
いや、正直言うと、ものすごく恥ずかしかった。
(・・・恥ずかしい。何か凄いイタイ人じゃない?それに、めっちゃキザなこと言って・・・)
「うー。わー・・・・」
思い返す度、思わず土に埋まりたくなる。
頭から布団をかぶり、ギュッと目を瞑った。