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うちはに転生しました。

第31章 残念ながら





出口は少し行ったところだった。

外へ出ると、思わず座り込んだ。


「ハア・・・」


ため息をついたのは私だけで、他の三人は何てことなさそうに立っていた。

さすが・・・と思うと同時に、ギョッとする。

―――イタチが私をガン見していたからだ。


「・・・あの。な、なんでしょう・・・」


(もしかしてバレた?バレてしまったの?うそ、どうしよう・・・説教どころじゃない済まない・・・済むはずがない・・・)


「おい」


心臓が口から飛び出るかと思った。


「お前に話がある。ついてこい」

「・・・えっ?」

「カカシさん、オレたちはこれで。コレは借りていきますよ」


そう言うとイタチは、先ほどと同様、私を担いで跳んだ。


「うわっ、か、カカシさ」

「クロ!おいイタチ!」


私の肩に乗っているスイレンは『何これ、大丈夫なの?』と私を案ずる言葉を掛けてくれたが、実際大丈夫なはずがなく、どう答えるかを試行錯誤していたのだった。

しばらく行ったあと、またまた乱暴にポイと投げられる。

ついたのは、崖の上だった。

またもや尻餅をつき、少し尻が痛くなってさすっていると、イタチが私の手首を掴んだ。


「コレについて聞きたい。知っていることをすべて話せ」


掴んだ手首は、呪印が付いている方だった。

聞きたいことというのは、このことだったのか。


「目ざといなあ・・・」


(“ハル”の呪印と同じってこと、気づいたのか・・・そういえばカブトと戦ってるときに包帯とれたんだった)


「でも、大蛇丸さまにつけられた―――くらいしか話すことはありませんが」

「・・・おい、イタチ。どうするんだ」


イタチは黙っていた。


(これは、逃げた方がいいのかな・・・)

(“黒い髪の女の子を知らないか”とでも聞くのか?)


強行突破で逃げようか。

左手のしびれはなくなったし、全力で何かしら行動を起こせばこの危機的な状況を切り抜けることができるかもしれない。


「あの、もう・・・」


声を掛けてみるが、二人は無反応だった。


(よし、逃げよう)


「よし、鳥になって!」

『え?え、うん』

「よっしゃ、逃げるよ!」


スイレンが私の声に反応し、大きな鳥になる。

二人が動き出す前に、崖を飛び下りた。


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