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うちはに転生しました。

第28章 途中












少し離れたところで、ナルト・シカマルVS多由也の戦いが繰り広げられている。


「君麻呂さん、動きながら話しましょ」

「君にそんな余裕があるのなら」


(痛いとこつくなあ)


君麻呂は、本気か遊びなのかはわからなかったが、どうやら様子見をしているようだった。

蹴りやパンチを繰り出しても、軽くよけられる。


「・・・本気じゃないですね。どうしてですか?」

「当たり前です。僕は器を大蛇丸様のところへ届けなければならない」

「ああ・・・君麻呂さん、身体は本当に大丈夫なんですか?確か、呪印・・・つけられてる・・・よね」


君麻呂が私の攻撃を避けると同時に、彼は私の手にクナイを刺した。


「・・・痛」

『ぎゃああああああ!!』

「スイレン、ちょっとうるさいよ。大丈夫だから」


ちょうど手の甲に刺さったソレがあるのは、左手だ。

つまり、呪印がある方。

呪印を隠すために包帯で覆っていたのだが、クナイを抜くと血が少し滲み、包帯は破れてしまっていた。


「あー・・・包帯が」


仕方なく、包帯をとる。

すると、彼の目は少しだけ見開かれた。


「・・・君、大蛇丸様の・・・」


君麻呂だけではなかった。

他の三人も例外ではなかった。


「おい、どういうことだナルト!?クロのヤツ、なんで」

「知らねーよ!!」

「・・・お前、“クロ”か?」


多由也が私に質問を投げかける。

それを肯定するように頷けば、彼女は改めて私に向き直って言った。


「見つけられてよかった。おいお前・・・ウチらと来い。大蛇丸様がお前も連れてくるようにと仰っていた」

「・・・私も?あ、それサスケから聞いたかも」

「聞いているなら話が早い。どうだ?」

「サスケにも言ったけど・・・悪いけど、大蛇丸サマは、私、好きじゃないの。あの人の器になるために生きるなんてイヤだし」

「・・・そうか。お前の答えはノーということでいいのか」

「うん。せっかくこの呪印がついているけど・・・望んだものじゃないしね」


二度目の誘いを断ると、多由也は「残念だ」と呟いた。

全然残念そうには見えないその表情を見て思う。


(大蛇丸は、私まで器にするつもりなのか?)



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