第22章 中忍試験 2
(「ボクも」って・・・なによ、それ)
私は、ハヤテの「下がっていいですよ」という言葉に従い、スイレンと共に一礼し、外に出て行こうとする。
チラリと見えた三代目の表情は、いつも通りの表情だった。
三代目が、近くにいたイビキに耳打ちをした。
「・・・行くよ、スイレン」
最後まで、サスケの視線が私に突き刺さっていたが、私はサスケに眉を下げて返すことしかできなかった。
その頃、火影たちは―――。
「・・・やはりな」
サスケが首筋を押さえて、痛みを堪えているのを見て、三代目は呟いた。
(大蛇丸は、サスケ狙いか)
「彼は試験から降ろして、暗部の護衛を付けるべきです」
アンコが言ったところで、カカシの声が聞こえた。
「そう素直に言うことをきくタマでもないでしょ、アイツは」
「カカシ・・・!」
「なんせ、あの―――うちは一族ですからぁ」
間延びした声でカカシがそう言った。
「なにバカ言ってんのよ!力ずくでもやめさせるわよ!」
「チャクラ練り込んだだけでも呪印が反応して無理に力を引き出そうとするのよ―――術者の体を蝕む禁術なのよ!!」
「あの子が耐えてるだけでも不思議よ!本当ならもう死んでるわ!」
「火影様!」とアンコが三代目を見る。
三代目は一つ息を吐き、告げた。
「大蛇丸の言ったことも気にかかる・・・サスケはこのままやらせ様子を見ていく」