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うちはに転生しました。

第22章 中忍試験 2












私たち合格者は、“第三の試験”の説明のため、集められていた。


「それではこれから火影様より“第三の試験”の説明がある!各自心して聞くように!」


アンコがそう言い、三代目に注目が集まる。

私も三代目を見ていると、不意に目が合い、三代目は驚いた表情をした後、目尻を下げた。


(「おめでとう」って言ってくれてるのかな・・・)



「では火影様お願いします!」


そう言われ、三代目は静かに話し始めた。


―――なぜ同盟国同士が合同で試験を行うのか。

それは、この試験はいわば、同盟国間の戦争の縮図だから。

今の同盟国は、元々勢力争いを続けた隣国同士。

互いの無駄な戦力の潰し合いを避けるために設けられた戦いの場が、中忍選抜試験の始まりだった。

この試験は中忍に値する忍を選抜するためのものではあるが、一方で国の威信を背負った各国の忍が、命懸けで戦う場でもある。


などのスケールのデカい話をした。

先程の、私と目が合ったときの表情とは一変し、厳しい顔だった。


「何だっていい・・・それより早くその命懸けの試験ってヤツの内容を聞かせろ」


我愛羅がそう言い、三代目は「説明をしたいが・・・」と口を濁して返す。

とそこに、一人の男が現れた。


「―――恐れながら、火影様・・・ここからは“審判”をおおせつかった、この・・・月光ハヤテから」


そうして振り向いた月光ハヤテの顔は・・・・・・不健康そのものだった。


(ちゃんと寝てるのかな、この人・・・)


原作を知っているとはいえ、私もそう思うほどだった。

ゲホゲホ言いながら、ハヤテは説明を始める。


「えー、今回は第一・第二の試験が甘かったせいか、少々人数が残ってしまいましてね」


(どうしよっかな・・・私・・・棄権しようかな・・・)


「中忍試験規定にのっとり、“第三の試験”の進出者を減らす必要があるのです」


(でも・・・せっかくここまできたのに、なんかもったいない気がする)


「えー、というわけで・・・体調のすぐれない方、これまでの説明でやめたくなった方。今すぐ申し出て下さい。これからすぐに予選が始まりますので・・・」


そう言って、ハヤテがもう一度咳をする。


(カブトは・・・)


そう思ってチラリと見てみるが、誰も手を上げる気配がない。


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