第22章 中忍試験 2
―――第二の試験が始まって四日後。
私たちは、無事塔へとたどり着いていた。
・・・実を言うと、あのあと、サスケに抱きついたのはいいものの、何故か私は意識を失ってしまっていた。
多分、呪印の効果を薄くしようと、私の自己修復の力が治癒しようとしたのだろう。
(薄々気づいてたけど、もしかして、大きな傷を自己修復するたびに、何かしら代償みたいなのがあるのかな・・・)
波の国では風邪を引き、今回寝てしまい・・・。
スイレンに聞いてみれば『そのうち無くなると思うよ』と返された。
(目が覚めると、一日が経っていたという・・・なんたる事態)
しかも。起きた場所がサスケの背中の上―――つまりおんぶされていた。
が、これが吉と出たのか、私が長時間サスケにふれていることで治癒時間を短縮し、原作よりも早めに行動を開始することが出来たようだ。
巻物―――「天の書」は他のチームから奪った。
ここではナルトとサクラが頑張ってくれた。
サスケも参戦し、車輪眼を使おうとするが、そのたびに呪印が痛むらしく、なかなか思うように動けなかったようだ。
私が幻術で、三人の前で飲みこんで見せた「地の書」はサクラに渡した。
三人は「何コレ!?」「お前食べたんじゃねえの」などと様々なリアクションだったが、ひたすら笑って誤魔化した。
(おかげで、カブトとは接触してないけど・・・)
私の手の呪印は、サクラからもらった包帯で隠している。
スイレンには『手、切り落としてみれば?』と言われたが、さすがに生えてこないんじゃないかと怖くなり、「治らなかったらどうするの」と首を横に振った。
塔の扉を開き、足を踏み入れるがそこには誰もいなかった。
「誰もいない・・・」
「意味わかんねーってばよ」
とりあえず、サクラの一言で巻物を開く。
すると―――。
「ナルト!サクラ!その巻物を放せ!!」
巻き物から出てきたのは―――イルカだった。
「よっ!久しぶりだな」
「い、イルカ先生!」
驚いている三人をよそに、私は少し離れたところで見ていた。
イルカは三人に対し、労いの言葉をかける。
そして―――。
「意外に早かったじゃないか。うん―――・・・お前ら、“第二の試験”合格おめでとう!」
私たちに、合格が言い渡された。