• テキストサイズ

うちはに転生しました。

第21章 中忍試験










大蛇丸の首がのびる。


「ッ!!」


サスケが息を呑む。


(今だ―――!!)


そう思ったタイミングで動いた―――


「いっ―――!!」

「ガハッ・・・!!」


―――はずだった。なのに、なのに。


「サスケくん!!クロ!!」

「フフ・・・残念。邪魔が入ったようね」


サクラの悲鳴が聞こえる。

大蛇丸の全く残念じゃなさそうな声が聞こえる。


私は―――左手の甲に浮かび上がった呪印を押さえた。


「さ、サスケ・・・ごめん・・・」


サスケが首筋を押さえて苦しんでいる。


つまり、私は―――。


「し・・・失敗・・・した・・・」


“失敗した”


「クソッ・・・!」

「サスケくんだけじゃなくて・・・アナタにも興味が湧いたわ。だから、ちょうどいいわ」

「ふざっ・・・けんな・・・」

「効き目は・・・どうなのかしらね。このケースは初めてだわ。半分ってところなのかしらね?」


大蛇丸が勝手にブツブツと言っている。


「アンタ!サスケ君になにをしたのよ!」

「別れのプレゼントをあげたのよ」


大蛇丸は消えてしまう。


「グワァ!!」

「サスケくん!!」


サスケが声をあげた。

手の甲が突然熱を持ち始めた。

まるで、燃えているようだ。


「うっ・・・」

『ごめん、ハル!少しだけ我慢して!』


スイレンの声が聞こえたと思うと―――スイレンは私の手の甲に噛みついた。


「いっ・・・!!ああ・・・!!痛い・・・!」


痛みで頭が真っ白になる。

何も考えられない―――。

反射的に、必死に振り払おうとする。

だが、スイレンは私の手を離さず、ずっと噛みついたままだ。


「っは・・・ハア・・・」


荒かった呼吸も落ち着いてきた。

手は相変わらずスイレンの口の中だ。


「う・・・スイレン・・・ハアッ・・・どういう、つもり・・・」


スイレンは何も答えない。

あとで言う―――そう言っているようだった。


「サスケくん!!サスケくん、しっかり!!」

「・・・さ、すけ・・・」


意識を失って倒れているサスケの姿が目に入った。

サクラがサスケの名前を呼んでいる。




/ 755ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp