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うちはに転生しました。

第21章 中忍試験











そして、風が収まった頃、私は人型になったスイレンの腕の中にいた。


「す、スイレン・・・ごめん、大丈夫?」


(私がスイレンを抱き締めていたはずなのに・・・)


すると、スイレンは私の顔を覗きこんでニッコリ笑った。


『大丈夫。僕なら平気だよ』

「ありがとう。もう戻っても大丈夫だよ」


そう言うとスイレンはオオカミの姿に戻った。

それを確認すると、私はサスケの元へと急いだ。


「お、いたいた」


無事にサスケを見つけることができた。

隣にはサクラがいて、既に合言葉は確認し終えたようだった。


「クロ、か?いや・・・まず合言葉だ」

「えっ」


流れ的に当たり前だが、合言葉を聞かれる。


(やばい、分からん)


「どうした?早く答えろ」


サスケが急かすように私に答えを求める。

サクラが私を疑いの目で見てくる。

もはや冷や汗レベルのこの状況に、私が固まっていると―――。


「おーい、みんな無事だったんだな!」


後ろからナルト―――いや、ナルトに変化した大蛇丸が私たちの方に向かってきた。


「・・・合言葉は?」

「分かってるってばよ」


スラスラとナルトが答える。

その直後、サスケが動いた。

サスケがナルトに攻撃を仕掛けた―――が、避けられる。


「さ、サスケくん!?なんで!?」

「クク・・・よく分かったわね」

「当たり前だ。アイツがどれだけバカか分かってるのか?アイツがこんな長文、覚えられるわけないだろ」


―――相手を間違えたな。


ニヤリと口角を上げてサスケが言う。

変化を解いた大蛇丸の姿は草忍だった。


「なるほど・・・疲れも油断もないってわけね・・・思った以上に楽しめそうね」


(コイツはただの忍じゃない・・・)


私は大蛇丸である草忍の姿をじっと見ていた。


(どうする?ここでサスケに呪印をつけてくる・・・―――そこでどう動くか・・・)


ゴクリと生唾をのんだ。

すべての感覚を尖らせるように、集中する。


(失敗は許されない―――!)





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