第21章 中忍試験
「―――よし、今から合言葉を決める」
「・・・合言葉?」
「そうだ。もし、さっきみたいなことがあったときのためだ」
そう言って、サスケは私たちに指示を出した。
合言葉は長くて、私には覚えれそうにない。
(やっぱり私・・・バカだ・・・)
そう悟った瞬間だった。
ナルトも覚えられそうにないと不満の声をあげる。
心の中で激しく同意しながらも、表情には出さず、黙ってサスケの話を聞く。
サクラは一発で暗記OKのようだ。 さすがとしか言いようがない。
三人の会話を頷いて聞きながら、私は土の中の気配を感じ取っていた。
スイレンも気付いたようだ。
(大蛇丸・・・)
ドクン、ドクン、と心臓が音を立てる。
「クロ?どうかしたのか?」
「ううん、大丈夫」
―――ここは殺し合いの場だ。
いくらスイレンがいるからといって、気を抜いてはいけない。
自分の中で、何かが張りつめていくのが分かった。
―――そして、突然、突風が私たちを襲った。
「!?」
四人ともバラバラに飛ばされる。
(ちょっ―――!!)
スイレンを抱き締め、私はギュッと目をつむった。