第2章 子供時代と一つの事件。
「・・・ハ、ル・・・・!?」
刺されたのは、幼い妹だった。
小さなその体で、自分の兄の前に立ち、両手をいっぱいに広げ。
「チッ・・・くそ、が――――!?」
すると、ハルが男の顔に手を当て顔をグッと近づけた。
その直後。
「うわああああああっああああああああああ!!!ヒッ、ギャアアアアアアアアア!!!!」
男からすさまじい悲鳴が発せられた。
頭をかかえ、悶え苦しむ声。
「確保!!」
その隙に、暗部が男を捉え気絶させる。
そんな一瞬の出来事が、イタチにとっては長い時間のように思われた。
そこで、ハッと気付くと弾かれたようにハルとサスケの元に向かった。