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うちはに転生しました。

第20章 火影に呼ばれて














三十分後。




―――正直、今すぐにでも帰りたい。


そんな思いを込めて三代目の後ろ姿をじっと睨む。

前を見れば、そこには三人の上忍の姿。

夕日紅と、猿飛アスマ―――そして、カカシ。


私の横には、海野イルカがいた。


(カカシの視線が痛い・・・)


カカシは三代目の後ろに立っている私を見て、何を思ったのか、表情を変えずにずっと見てくる。

・・・見ないでほしい。

気まずいことこの上ない。


「まず新人の下忍を担当している者から前に出ろ。
カカシに紅にアスマか・・・どうだ?
お前たちの手の者に今回の中忍試験に推したい下忍はいるかな?」


三代目は少し真面目な顔をしながら言った。


「言うまでもないことだが、形式上では最低八任務以上をこなしている下忍ならば、あとはお前達の意向で試験に推薦できる。まぁ・・・通例、その倍の任務をこなしているのが相応じゃがな」


緊張感がある中で、それに答えたのははたけカカシだった。


「カカシ率いる第七班、うずまきナルト、うちはサスケ、春野サクラ―――以上三名。はたけカカシの名をもって推薦する」


それに続き、猿飛アスマと夕日紅が言う。


「アスマ率いる第十班、奈良シカマル・山中いの・秋道チョウジ―――以上三名。猿飛アスマの名をもって左に同じ」

「紅率いる第八班、日向ヒナタ・油女シノ・犬塚キバ―――以上三名。夕日紅の名をもって左に同じ」


目の前で繰り広げられる光景に、私はただ見ていることしかできなかった。


(―――三代目の考えていることがさっぱり分からない・・・)


―――と、そこで、イルカがストップの声をあげる。


「ちょっ・・・ちょっと待ってください!火影様、一言言わせてください!」

「・・・・・・」

「さしでがましいようですが。今、名を挙げられた九名の内のほとんどは・・・アカデミーで私の受け持ちでした。確かに、皆、才能のある生徒でしたが、試験受験は早すぎます」


イルカの言葉は、ナルトたちを大切に思っているということが嫌でも分かった。

優しい人。

私の、海野イルカへの印象は改めて良くなった。




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