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うちはに転生しました。

第17章 波の国の悲しさ。








「いや実は遊びに来ちゃった」

「そうなのか!スゲー偶然だってばよ!」

「ナルト、お前はバカか。わざわざここにフツー遊びに来るかよ」

「え、じゃあどういうことだってばよ?」

「知るか。本人に聞けばいいだろ。おい、クロ。説明しろ」

「・・・・・・えっとー・・・」


見え見えのウソだが、とっさに出た言葉がこれしかなかった。

やってしまった、と思ったが案外ナルトは騙せそうだったことにちょっとびっくり。

だが、さすがにサスケはそうはいかず、結局一番イタイところを聞かれてしまった。


(どうしよう・・・)


「ほら、あのー・・・そう、遊びに来たの!暇だったからさ!」


本当はサスケとナルトが心配で、なんて言えない。


(その場しのぎだけど、仕方ない・・・よね?)


大丈夫かな、とか思う前にすでに心臓バクバクだ。
 
すると、今まで黙っていたカカシが「よし!」と手を叩いた。


「じゃあ、キミ。しばらくオレたちと一緒にいてもらうよ」

「えっ」

「えっ・・・じゃないよ、ナルト。さっきの考えたら分かるでしょ。オレからタズナさんに頼んでおくから」


先程までのどこか怖かったカカシの雰囲気から一変、いつものようにニコニコし始めた。

―――と思ったが、


「え、でも・・・」

「あ、そうそう。クロっていったっけ?キミ、あとで話あるから」


カカシは最後まで、ぬかりなかった。












「ねえ、大変なことになっちゃったよ」

『なあ、ウチ全然意味不明なんやけど・・・』

『うん。僕もちょっと・・・』


カカシに「ちょっと待ってて」と言われ、森の中で待機している私とスイレンとネネ。

状況を説明しようにも、私にもよく分からない。


それより、一つ気になることがある。

それは――――


「あ、ねえ、てかなんでカカシ分かったの?バレてないと思ったのに」

『―――ああ、それね。キミは多分、気配消すの忘れてたんだと思う』

「えっウソ!」

『ホント。それで、僕は別にそんなことしてなかったし』

「・・・え?な、なんで!?」

『だって、バレても逃げ切れるっていうか、キミを守れるっていう大丈夫な自信があったから』

「あ・・・そ、そう」


スイレンの言葉に少し照れながらもお礼を言ったところで私を呼ぶ声が聞こえた。






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